「デスクワーク腰痛」でお悩みの方必見! 現役理学療法士が「デスクワーク腰痛」について徹底解説してみた。
近年デスクワークにより腰痛で悩む人があとを絶ちません。これは正に現代病と言っても過言ではありません。
国内で行なわれたある調査では、デスクワーク(事務職)の人の42〜49%が腰痛を自覚しているという結果が出ています。
デスクワークをする人の2人に1人が腰痛。当院のお客様も本当に多いです!
にし予防整体院では、病気やケガの予防を中心に行っていますがデスクワーク腰痛でお悩みの人は全体の30%。
お客様の中には、「この仕事をしている以上は痛みを我慢するしかない、仕方がない」と諦めの言葉を口にする方が多いように思います。
ただ、本当に仕方がないと諦めてもいいのでしょうか?デスクワーク腰痛は「借金」のようなもの。
そのまま放置をしておけば痛みが蓄積しケガや病気につながる可能性があります。今からデスクワーク腰痛に関する知識と対処方法を身につけておきましょう。
今回は、デスクワーク腰痛がなぜ起こるのか?どんなリスクがあるのか?防ぐ方法についての基礎知識をお伝えします。
目次
1.デスクワークによる病気のリスク
なぜデスクワークによる座りっぱなしがよくないのか?
とあるオーストラリアで行われた研究があります。この研究は、45歳以上のオーストラリア人、22万人強を対象とした大規模なものでした。
1日のうち座っている時間の合計が「4時間未満」「4時間以上、8時間未満」「8時間以上、11時間未満」「11時間以上」という4つのグループに分けて調べた。
座っている時間が長くなればなるほど、がんや心疾患、肺炎などにかかりやすくなり、死亡リスクも高くなるという結果が出たのです。
座る時間が長くなればなるほど死亡リスクが高くなるから対策が必要なんです!
2.デスクワーク腰痛の原因
①血流の滞り
全身に酸素と栄養を運んでいるのが血液です。長時間同じ姿勢をとり続けることで血流が悪くなり全身の臓器や組織に酸素や栄養がいかなくなります。
血流が滞れば、もちろん筋肉も硬くなり肩こり、腰痛といった問題も出てきます。他にも肥満、糖尿病、高血圧、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などの発症リスクが高まります。
②座る姿勢は腰への負担が大きい
下記をご覧ください。数字が大きいほど腰への負担が大きいことを示します。
人間のあらゆる姿勢の中で、「座位」、「座って前傾」の姿勢は、腰の背骨の間にある椎間板への負担が大きいことをあらわしています。 デスクワークも同様の姿勢をとりやすいため椎間板への負担が大きくなります。椎間板への負担が蓄積すると、椎間板ヘルニアになることもあるため注意が必要です。
デスクワーク腰痛になる原因は、椎間板だけでなく、筋肉、神経、血管などがあります。
ここまでで、デスクワークによる腰痛は避けることが難しいと感じる方もみえると思いますが、対処方法を実践することで腰痛を予防することができます。
①椅子と机の高さ調 ※左上が正しい姿勢
目線は正面にパソコンの上端がくるようにします。肘と膝の角度が約90度で足の裏が床につくように椅子とデスクの高さ調整をしましょう。
②腰痛になりにくい座り方
お尻は椅子の角に押し込むようにします。そうすることで骨盤が後ろに傾かないよう背もたれの下部が支えてくれます。
もし可能な方は「坐骨」座りを意識してみてください。坐骨座りとは、坐骨というお尻の底にある骨で支えるように座ることです。
◼︎坐骨座りの方法
座った姿勢で両手の平をおしりの下に入れ込みます。手のひらに突起物を感じられるのが「坐骨」です。
わかりにくい方は、背筋を伸ばしたり丸めたりしてみてください。坐骨が前後に移動することがわかると思います。
坐骨が手のひらに一番のったところがポイントです。坐骨に体重をのせることでお腹の力が入りやすくなり腰への負担が減ります。
逆に、体幹を前に屈めたり、後ろにもたれたり、腰を反る姿勢は腰への負担が大きくなるためお気をつけください。